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*北海道演習林の概要 [#o6285211]
*Outline of Ashoro Research Forest [#b6302b14]

-九州大学農学部附属演習林は,森林科学,林業・林産業に関わる教育・研究施設として機能している.所有する森林は北海道演習林(3713ha),福岡演習林(515ha),宮崎演習林(2917ha)の計7158haで,それぞれに特色ある森林に基盤を置いた教育・研究を行っています.
-本演習林は,九州大学演習林最大規模の森林で,丘陵地という比較的穏やかな地形環境を生かした集約的施業に関する長期実験施業や,有用広葉樹が豊富な落葉広葉樹天然林に関する長期モニタリングなどの研究に特色があります.
-北海道演習林は標高およそ200m〜400mの丘陵地にミズナラやカエデ、シナノキなどの落葉広葉樹林と、カラマツを中心とした人工林が広がっており、森林の生態や利用方法について研究をしたり、森林科学を学ぶ学生さんが実習をする場として管理されています。
[[Ashro Research Forest in DEIMS :https://deims.org/88502784-c478-480d-b42f-685da017fb91]]

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CENTER:&color(crimson){''概要''};
*九州大学北海道演習林の概要 [#o6285211]

九州大学北海道演習林は北海道東部,十勝支庁管内足寄郡足寄町に所在し,総面積3,713 haの一団地と愛冠地区の実験苗畑約1haとで構成される.
 九州大学農学部附属演習林は、林学に関する教育研究に必要な施設として林学及び林産学に関する教育研究を行うことを目的に農学部に設置された附属施設です。北海道演習林(3,713ha)、福岡演習林(515ha)、宮崎演習林(2,917ha)を合わせて7,158haの面積をもち、それぞれに特色ある森林に基盤を置いた教育・研究を行っています。近年になると演習林には「フィールド科学に関する教育研究を行うための場」として多様な学問領域での活用が図られています。~
 北海道演習林は1949(昭和24)年に設置されました。九州大学の約半分の面積を有し,丘陵地という比較的穏やかな地形環境を生かしたカラマツの人工林施業に関する長期実験施業や落葉広葉樹を主体とする天然林に関する長期モニタリングなどが実施されています。
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&color(green){''所在地と気象条件''};~
 北海道の東部、十勝平野の北東端(43°15'2.1"N,143°33' 0.0"E,事務所)に位置します。事務所は足寄郡足寄町の市街地に位置し、総面積3,711 haの一団地の森林と約1haの苗畑は市街地の北西部に位置します。~
 気候は気温の年格差が大きく、降水量が少ないという内陸的な特性を示します。森林の標高は、海抜114〜471mの範囲にあり、十勝川第一の支流、利別川西側の河岸段丘を主体とします。利別川に注ぐピラポラオマナイ川、上ワシップ川、下ワシップ川などの小支流が緩やかな勾配で流下する丘陵性の台地であり、地質は大部分が新第三紀の凝灰岩層と砂岩、頁岩のほぼ水平な互層とで構成されます。 ~
 2005年から2015年までの10年間の年平均気温は6.6℃で、最低月の平均気温は-9.7℃、最高月平均気温は21.0です.年間降水量の平均は822mmです。降雪は11月から始まり4月まで雪が残ります。最大積雪深は40cm程度です。
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&color(green){''植生''};~
 北海道演習林の自然植生は、ミズナラ、カシワ、ヤチダモ、ハルニレ、イタヤカエデ、シナノキ、ハリギリなどで構成される落葉広葉樹で、日本の冷温帯林を代表するブナが分布せず、さらには北海道に広く分布するトドマツ、エゾマツなどの常緑針葉樹が出現しないという特徴を有します。人工林のほとんどは、冬季に落葉するカラマツ林で、トドマツやアカエゾマツの他、ドイツトウヒ、ヨーロッパアカマツ、ストローブゴヨウなどの外国産樹木による造林も見本林などとして試験的に行われています。なお、北海道演習林は野生鳥獣保護のため、全域が鳥獣保護区となっています。 ~
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 本演習林における研究および教育は、学術参考保護林、自然林保全区、森林動態研究区および各種施業試験区を中心に行われています。さらに演習林内には多数の固定試験地が設定されており、ここでは長期間にわたる調査とデータの集積を必要とする研究が行われています。1993年9月現在で61試験地が存在し、主なものとして、広葉樹天然林固定標準地、カラマツ固定標準地、ミズナラ林分結実量調査地、系統配置よる植栽密度試験地、北方草原植物群落の保全試験地、ミズナラの地域連絡産地試験地、萌芽試験地、カラマツ施業試験地、高度育成林業によるカラマツ材の材質研究試験地、天然性落葉広葉樹林の生態調査地など、です。

地形は海抜200〜430mの間を起伏する丘陵性の台地であり,利別川に注ぐ塩幌川,平保内川などの小支流が緩やかな勾配で流下している.地質は大部分が新第三紀の凝灰岩層と砂岩,頁岩のほぼ水平な互層とからなっている. 
 本演習林における講義・実習は、フィールド科学研究入門−北海道プログラム−(低年次)、北方圏森林管理学(地球森林科学コース3年生)、環境保全農業論実習(北海道立農業大学校)で、その他、地元小中学校による総合学習、足寄高校による林業体験学習なども行われています。

庁舎構内における1952年以降の気象観測によると年平均気温5.9゚C,暖かさの指数63.6,年降水量782mm,降雪は11月中旬から始まり,最大積雪量は連年平均で42cmである.厳寒期には-30゚C以下を記録するが,夏季には最高気温で35゚C以上に達することもある.気温の年格差が大きく,降水量が少ないという内陸的な特性を示す.
 他大学・林業試験場などの研究者や、国有林・道有林などの林業関係者も多数来演し、施業法についての見学および研修の場としても活用されるとともに、近年では一般の方による利用も増加しています。

本地域の自然植生は,ミズナラ,カシワ,ヤチダモ,ハルニレ,イタヤカエデ,シナノキ,ハリギリなどで構成される落葉広葉樹で,わが国の冷温帯林を代表するブナが分布せず,さらに北海道地方に広く分布するトドマツ,エゾマツなどの常緑針葉樹が出現しないという特徴をもった森林である.人工林のほとんどは,冬季に落葉するカラマツ林で,トドマツやアカエゾマツの他,ドイツトウヒ,ヨーロッパアカマツ,ストローブゴヨウなどの外国産樹木による造林も見本林などとして試験的に行われている.本演全域は野生鳥獣の保護・観察のため,鳥獣保護区となっている. 

本演習林における研究および教育は,学術参考保護林,自然林保全区,森林動態研究区および各種施業試験区を中心におこなわれている.さらに演習林内には多数の固定試験地が設定されており,ここでは長期間にわたる調査とデータの集積を必要とする研究がおこなわれている.1993年9月現在で61試験地が存在し,主なものとして,広葉樹天然林固定標準地,カラマツ固定標準地,ミズナラ林分結実量調査地,系統配置よる植栽密度試験地,北方草原植物群落の保全試験地,ミズナラの地域連絡産地試験地,萌芽試験地,カラマツ施業試験地,高度育成林業によるカラマツ材の材質研究試験地,天然性落葉広葉樹林の生態調査地など.
**九州大学北海道演習林図 [#a73995d0]
#ref(pageadmin/九州大学北海道演習林図.jpg,left,20%)
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本演習林における講義・実習は,フィールド科学研究入門−北海道プログラム−(低年次),北方圏森林管理(地球森林科学コース3年生),環境保全農業論実習(北海道立農業大学校)で,その他,地元小学校による総合学習,足寄高校による林業体験学習なども行われている.他大学・林業試験場などの研究者や,国有林・道有林などの林業関係者も多数来演し,施業法についての見学および研修の場としても活用されるとともに,近年では一般市民による利用も増加している.

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