人工林

概要

  • 北海道演習林の森林面積は3,710haで、人工林は全体の35%にあたる1,290haです。そのうち、カラマツ人工林の植栽面積は999haで、人工林面積の77%を占めています(図-1)。人工林面積のうち、施業試験の対象になる林分面積は960haで、齢級構成を図-2に表示します。カラマツ人工林の保育基準から作成したカラマツ人工林管理図(図-3)は、苗木の植付から主伐まで林齢に応じた施業が示されており、下刈や除伐、枝打作業のほか、主伐対象林齢の50年生までに6回の間伐を実施することになっています。特に26年生で行う8mの枝打作業は、全国的にも珍しく事業ベースで実施している機関は少ないようです。その結果、演習林のカラマツは、一般材と比べて良質材が生産されています。
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    図-1 人工林の植栽面積内訳(2013)
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    図-2 カラマツ人工林の齢級構成(2013)

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    図-3 カラマツ人工林管理図

地形別植栽試験

  • 北海道演習林では天然林、人工林ともに少雨・高緯度のために、斜面地形に応じた植生や成長の違いが顕著に現れることを特色としており(岡野 1995; 前田ら 2010)、 斜面地形に対する植生構造や樹木の成長パターンを様々な角度から明らかにするモデル林として高い価値を有しています。
  • しかし、地形ごとの植生の違いをもたらすものが、定着、成長プロセスの違いなのか、死亡プロセスの違いなのか、光要因によるのか、土壌要因によるのか、 植生分布の違いを明らかにするメカニズムは明らかにはなっていません。
  • 植生構造に違いが生じるプロセスにおいて重要となるのは、各樹種の種子散布量、実生の発芽率や萌芽の出現率、稚樹の定着率、定着後の成長量、 また、最近重要視されている大型野生動物の食害による死亡率などがあげられます。
  • 地形別植栽試験は特に稚樹段階での枯死・定着過程および成木に至るまでの成長量の違いが斜面方位でどのように異なっているのかを樹種ごとに明らかにすることを目的としています。

カラマツ・グイマツ雑種F1比較調査

北海道ではより優れた性質を持つカラマツ類の品種改良と普及活動が進められています。北海道演習林では、28林班ぬ小班において、在来種のカラマツとグイマツとの雑種「スーパーF1」について植栽後の活着率および各種被害(病・虫・獣・気象)状況について継続的に調査し、両者の特性の違いを検証しています。

苗木食害

カラマツ人工林ではエゾシカ、ネズミ類、ウサギによる植栽木の加害(食害)が認められます。2016年度から7林班において、月に1度カラマツ植栽木20本を対象に加害の有無を確認し、獣害の季節変動および年変動をモニタリングしています。

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食害を受けたカラマツ苗


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Last-modified: 2017-01-18 (水) 08:40:56 (2152d)
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