森林の再生過程
エゾヤマナラシ学術参考保護林

 

 エゾヤマナラシはヤナギ科ハコヤナギ属の高木で,日当たりの良い山地に生育します.生育地に火事等が発生し裸地になると,生き残った根から幹を出す「根萌芽」による栄養繁殖を旺盛に行うことが知られています.北海道演習林にある1haを越すこの林も,根萌芽で広がった一つのクローンによって構成される可能性が強いと考えられており,大規模な攪乱後の森林の再生過程や根萌芽の生態学的な機能を明らかにするため,調査を行っています.

●エゾヤマナラシの幹の分布

幹(下写真参照)が土地を覆っているのがわかります.陸軍用地時代の度重なる野焼きによって,根萌芽が広がったものと考えられています.

●エゾヤマナラシ学術参考保護林(北海道演習林4林班)
演習林では,このような学術的に貴重な森林を学術参考保護林に指定し,研究・教育に利用しています.

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『森・水・人』−学術の森による森林生態圏科学の展開