十勝の原始の森 −自然林保全区−

  

 演習林周辺をかつて広く覆っていた落葉広葉樹の森はその姿をほとんど消してしまいました.
 

 北海道演習林の18〜20林班に残る天然林は,十勝の原風景を観ることのできる貴重な森林です.面積約300haを「自然林保全区」として保護し,天然林を対象とした研究や教育に活用しています.

自然林保全区での観察会

   

   

   

 天然林には様々な樹木が雑然と生えているように思われがちです.しかし樹木によって乾燥ぎみの尾根から,湿潤な沢沿いまで場所を選びます.この森林ではミズナラやアサダが尾根に,ハルニレやヤチダモが沢沿いに多く,中間の斜面でオオバボダイジュが豊富に出現します.乾燥−湿潤という環境変化と樹木分布との関係を明らかにするため,この保全区内に3.5haの試験地が設定されています.

カツラの大木

19・20林班の現存植生図

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『森・水・人』−学術の森による森林生態圏科学の展開