森林生態学ゼミ 20040120

森林の生態〜樹木の生態生理を研究している人達のゼミを始めます。 第一回は修論/卒論発表を間近に控えた人達の心情の吐露。御来聴歓迎。飛び入り可。

日時/場所

2004年1月20日 14:00 / 九州大学農学部2号館517号室

講演

ヤクスギ林における空間構造と更新環境

森林計画学研究室
高嶋 敦史

ヤクスギ林主要構成種の分布様式や種間の分布相関について解析を行い, ヤクスギ林の空間構造を把握する。 また,現在のヤクスギ林形成に寄与したとされる江戸時代の大規模伐採後の光環境を推定し, 現在と比較して,ヤクスギの天然更新に必要な環境を導き出す。

天然林の更新動態にシカ及びササが及ぼす影響について - シカ・ササ・実生の関係 -

森林生産制御学研究室
猿木 重文

近年シカによる植生への影響が報告されている九州大学宮崎演習林において、 優占種であるスズタケの生育状況及び林分構造、 そしてスズタケとシカが実生の更新に与える影響について調査した。 その結果について報告する。

マテバシイ林に与える踏圧の影響

流域環境制御学研究室
片山 歩美

福岡演習林内のマテバシイ林では、林内での長期間にわたる観測の結果、 踏圧による樹木の衰退が観察されるようになった。本研究は、 踏圧が土壌および樹木に与える影響を生態生理学的に解明することを目的として行われた。

北海道演習林の天然林における森林タイプ分類を用いた資源量と変化量の推定

森林計画学研究室
簑原由布子

北海道演習林のCFI(継続的森林資源調査)プロットを種組成や立地因子によって分類し、 グループごとの資源量・変化量を推定する。 さらにその結果に森林簿データと地形データをリンクさせて演習林全体の天然林の資源量と変化量を推定する。

コナラ・アラカシ・マテバシイ・タブノキにおける枝と葉の光合成特性

造林学研究室
大庭 健

枝における樹皮光合成は、枝の呼吸によって起こるCO2の損失を補っており(CO2の再固定)、 樹木の生長や生存において重要であると思われる。 本研究では、コナラ・アラカシ・マテバシイ・タブノキにおける枝と葉の光合成特性を明らかにすることを目的とし、 そこからそれぞれの種の生態的特性について議論した。

連絡先

田代 直明: nao@forest.kyushu-u.ac.jp

URL: http://www.forest.kyushu-u.ac.jp/staff/tashiro/nanmin/index.html