北国の森

北海道演習林

 九州大学北海道演習林は,北海道東部の内陸部「足寄町」にあります.
北方の森林と林業についての研究・教育フィールドとして設置されています.
北海道演習林がある足寄町は,日本一広い町(約14万ha,福岡市の約4倍)で,森林率84%と高く,自然豊かな町です.基幹産業は農林業,畜産業など第一次産業で,足寄町を含む十勝地方は,全国有数のカラマツ林業地です.
森林面積約3,713haで,2/3は落葉広葉樹の天然生林,他はカラマツを主とする人工林です.天然生林は季節ごとに装いを変えます.


雪が解け木の芽が膨らみます.林内では春植物が花を咲かせます(左写真:エゾノリュウキンカ).
  

木々はいっぱいに緑葉を広げ,太陽の恵みを吸収します.
  

葉は紅葉します.その色は木によって様々です.
  

凍結した土壌を雪が覆います.木々は葉を落とし眠っています.氷点下の世界です.

●自然環境

 気候は大陸的で,夏は高温,冬は低温で,降水量が少ない(年平均780mm)のが特徴です.最高気温35℃,最低気温−30℃以下の記録があります.ちなみに今冬の最低気温は−29℃でした.地形は海抜200〜430mの丘陵で,地質は新第三紀の凝灰岩層と砂岩,頁岩のほぼ水平な互相からなっています.
土壌は雌阿寒岳由来の火山灰土壌で,表層は黒色を呈しています(左写下).


●生息動物

   
林内にはヒグマ,エゾシカ,キタキツネ,エゾユキウサギなどが生息し,クマゲラ,エゾライチョウ,エゾフクロウなどの鳥類や多くの昆虫類も見られます.

シロオビヒメヒカゲ

エ ゾ シ カ

エゾフクロウ

エゾユキウサギ

[トップページ] | [北海道演習林のトップページ] | [次ページ]

『森・水・人』−学術の森による森林生態圏科学の展開