20 エナガ

頭部が白いシマエナガ(左下は尾の様子)
冬場の森ではカラ類やコゲラなど違う種類の鳥による群れ(混群)によく出会います。混群を作ることでそれぞれの種類では探せない採餌場所や捕食者を発見しやすくなると考えられています。足寄(または十勝)で見かける混群の中でしばしば先導的な役割をするのがエナガです。体はとても小さく,細い枝先にぶら下がり,太く短い嘴で枝の表面の小動物をついばみます。スズメ目エナガ科の鳥で,北海道で見られる亜種シマエナガは本州以南のエナガより頭部が白くなります。長い尾を柄の長い柄杓(ひしゃく)に例えエナガの名がついたと言われています。冬は寒さに耐えるため羽毛の間に空気を含み丸っこく愛らしい姿になり,「森の妖精」と呼ばれています.写真集が出版されたり,帯廣神社ではシマエナガみくじが発売されるなど大人気です。利別川沿いや公園の木々の中でも見かけます。小鳥の群れを見かけた際に,群を先導するエナガを探してみてください。(山内康平・内海泰弘)