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エゾライチョウ
この夏、森の中でエゾライチョウの親子を見かけることがありました。エゾライチョウはキジ目キジ科の鳥で、日本では北海道にのみ生息します。足寄町では町の鳥にも指定されています。全長は36cmほど、ずんぐりとした丸っこい体型で体全体が黄土色、茶色、白色などのまだら模様で地味な色をしています。長距離を飛ぶことは少なく、地上を歩いて落葉広葉樹の冬芽や果実の他、幼鳥の頃は昆虫などを食物とします。冬の間に単独もしくは群れで生活していたエゾライチョウは、4月頃につがいを形成し5月下旬から産卵し抱卵します。6月中旬以降になると雌と幼鳥からなる親子連れで森を歩く姿が見られるようになります。このような家族群は9月になると解消され、それぞれ単独もしくは新たな群れを形成し冬を迎えます。この夏に見かけた親子もそれぞれが独り立ちし新たな生活を始めたことでしょう。(緒方健人・榎木勉)

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